

第二十五話 母の思いこそ、最高の嫁入り道具
結婚するときに、「母の味を引き継いで、嫁入り道具に」とお勧めしていますが、
十月に結婚する方から、こんなメールを頂きました。
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いつも、ありがとうございます。
『母の味』ですが、「梅干しとイワシの生姜煮」を作るようにしています。
母が「新生姜の甘酢漬け(自家製)で作ってみたらどう?」とアドバイスをくれました。 また違う味になり、母も姉も「美味しい!」と言ってくれました。
母のアイデアでまた違う母の味を作る事が出来て嬉しかったです。
あとは鰹節で作る「めんつゆ」を最近作っています。 新しく学んだ料理でのエピソードではないですが…
私が最近感じた事は、7月の24日に母と一緒に梅を天日干し(3日3晩)してから、梅干しを試食した時…
「母は私達が小さい時から、毎年、一人で梅とお塩、赤じそを買いに行って、夏の暑い中、この作業をしてくれてたんだな…」
去年と今年は、私は母と二人で作ったので、「この作業を今まで一人でずっとしてくれてたんだ…」と大げさ
第二十四話 お盆の言い伝え お盆の期間は、海に入ってはいけない?
お盆には、地方によって、七月盆、八月盆に分かれます。
七月お盆の方達から、色々な質問を頂きました。
八月のお盆でも役に立つと思いますのでご紹介します。
Q.お盆の時期は、昔から「お盆の時期は、水辺に近づくな」
「海に入ってはならない」と言われますが、何か理由がありますか。
お盆の時期は、地獄の釜の蓋が開くといわれ、
地獄に送られている人達が、たくさん出て来る時期です。
(心を添えてこそ美しい 日本のしきたりの)本にも書きましたが、
ちょうど時代劇などで牢屋が火事になった時に、三日など期限を切って、
囚人をお解き放ちにするのと似たような状態になります。
お盆の期間は、送り火の時までという期限があります。
ですからその間は、町に地獄から出て来た人(だけではありませんが)も、
たくさんいると思って下さい。
それだけ言われると「怖い」と言うことになりますが、先祖は顔を知らなくても、自分と血の繋がった方達。全てのご家庭で、その先祖の方達を迎え火でお迎えして供養出来れば、問題はありません。
しかし絶家と言って子
第二十三話 迎え火、送り火の時刻は、どの位がよいのですか(質問に答えて)
Q.時間は、どの位がよいのでしょうか。
どのようにして、焚いたらよいのでしょうか。
迎え火と、送り火は、少しだけ時間が異なります。
迎え火は、「薄暮のころ」つまり日が暮れようとする頃、夕暮れ時です。
出来れば真っ暗になってしまう前に、迎えて差し上げるとよいですね。
お盆の時には、亡くなった先祖の方達が帰ってくると言われます。地獄にいる人でもこの時期は、「地獄の釜の蓋が開く」といわれ、出て来ることが出来ます。
地獄に行った人が、子孫から供養を受けられるのは、一年に一度、このお盆の時だけです。その方達は、大変に心待ちにしているはずですね。ですから家にお迎えしてあげるのは、夕暮れ時のなるべく早い時間がいいのです。
今の季節ですと、六時くらいでしょうか。
送り火は、それよりも遅い時間にします。
完全に日が暮れて、真っ暗になってからでもよいのてす。
こちらは反対に、夕食など出して、ゆっくりとして頂いてから、お送りします。
迎え火、送り火の炊き方ですが、
広い場所があれば、地面に直接新聞紙やおがらを置いて、火をつけ
第二十二話 四季の巡り 神迎え
八月七日は、立秋。神様のお手配は、「秋」に代わります。
確かに昼間は、猛暑、まだまだ暑さ対策が必要ですが、早朝には秋の虫の声が聞こえはじめたりします。心を澄まして自然を見つめれば、まだ表面に出ていないけれど、新たな季節の訪れを感じることが出来ます。
今、実際にしている人は少ないですが、立春・立夏・立秋・立冬の日には、『神迎え』と言って、季節の神様をお迎えするというしきたりがあります。
各ご家庭でも、四季の神様をお迎えしましょう。大げさなことをしなくてもいいのです。
床の間のある家では、床の間の掛け軸を秋らしいものに替えたり、ささやかな秋の物をお供えして、
「夏の神様、ありがとうございました。秋の神様、どうぞよろしくお願い致します」とご挨拶すればいいのです。
床の間がない時には、家の中でどこかここというところを決めましょう。
(神様をお迎えするのに、ここが一番良いと思う場所を探して下さい。)
大事なのは、神様をわが家にお迎えする心、形はそれを現したものです。
ささやかでも、心を込めて「神迎え」をしていると、季節の巡り