第二十八話 雛祭りのご質問に答えて
前話で「雛祭りは、赤い糸の縁の相手と
結ばれますようにとの願いを託すお祭りです」
と話したら、あるお年頃の方から
「雛祭りの時期だけではなく、
一年中雛人形を出していていいですか」
と聞かれました。
そんな短い期間だけでは、
良い人と出会えないかも知れないと
思ったようです。
「祭り」は、その時期をすぎたら
意味がありません。
後の祭り・・とも言いますね。
「雛祭り」も、やはり「お祭り」に
間に合うように少し前に出し、祝い、
そしてお祭りが終わったら、
速やかに仕舞ってさし上げましょう。
【いただいたご質問】
Q.
「何段もの雛人形で、出すのが少し面倒だし、
もう何年も出していないので、
今いきなり出したら、
家族に驚かれてしまうのですが・・」
A.
ご家族が、特に反対しなければ
一度子供の頃に買って貰った雛人形を
出してみては如何でしょうか。
今がどうあれ、その時に祝い、
贈ってくれた人の思いというのがあると
思います。それに答えるためにも・・
今までは知らなかったから


第二十七話 雛祭りと赤い糸の縁
雛祭り時期に、
雛人形を飾っていらっしゃいますか。
娘さんが大きくなってくると、
わざわざ雛人形を出して飾るのが
ちょっと面倒くさい、「もういいよね・・・」
と手を抜いてしまうこともありますね。
「あれ、気がついたら
もう何年も雛人形を飾っていなかったわ」
ということはないでしょうか。
でも雛祭りは、
お年頃になってこそ、とても大事なのです。
人は、生まれながらに
「赤い糸」で結ばれた相手がいると言われます。
雛祭りは、
「娘がその赤い糸の縁の相手と
出会って結ばれますように」
という願いを込めたお祭りなのです。
そして、雛人形は、
将来の花嫁さんを想定した
大人のお人形がいいのです。
赤ちゃんに贈ってあげる雛人形は、
ついついかわいい子供の雛人形を
求めたくなりますが、
その意味には、
将来この赤ちゃんが(子供が)
このお雛様のように美しい花嫁さんになって、
どうか幸せを掴めますように、
赤い糸の相手と出会って結ばれますように・・
という祈りが込められているのですから。


第二十六話 訃報を後から知ったときに
前会長である主人が旅立ってから、早五ヶ月、こんなにも長い間ブログの更新をしていないことに気がつきました。
冠婚葬祭の言葉通りに、人生には出会いもあれば、別れもある。楽しい時、嬉しい時もあれば、悲しみもある。それらは人生にとって色々な味付けをしてくれるものと分かっていながら、「大切な人との別れ」の当事者になってしまった時には、表面は明るく振舞っていても、悲しみは奥底に深く沈んでいるものです。
そんな時に、さりげない優しさは本当に心にしみるもの、こんな時こそ「心を添えてくれる」ことがいかに優しく、美しいことなのかと身をもって体験いたしましたのでご紹介したいと思います。 過日、主人の訃報を喪中はがきで知った方が、電話をくれました。「もう一段落していると思うけれど、そのままでは私の気持ちがすまないので、お花を贈らせて貰おうと思うの」と。いつもは快活なその方に似合わない少し沈んだ声でしたが、その電話を通して聞こえてくる声には、本当にいたわりと優しさが込められていました。
盛り花を送って下さるのかと思っていたら、可憐な花が描かれているのし袋に「お