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第五十二話 お正月の「一夜飾り」はなぜダメか その2

「一夜飾りがなぜダメか」 その理由は、 「新しい年の歳神様が大晦日の早朝に 来られるからです」といいました。 ではなぜ大晦日なのでしょうか。 なぜ元旦ではないのでしょうか。 それは大晦日の一日で、 新旧の歳神様同士の引き継ぎが 行われるからです。 「えっ、何のこと?」

「神様の引き継ぎ?」 と思われるかもしれませんね。 年は新しくなり、一年のくぎりですが、 私達の生活は引き続いているからです。

たとえば来年の三月に子供が生まれる、 子供の受験が来年の二月にある、 引き受けた役員の任期が三月末までなど、 みな新しい年に引き継がれることですね。 だから(旧年と新年の)歳神様同士で、 こんな引き継ぎがなされます。 結婚や出産、受験についてなら、 「年頃の娘さんがいるので、 良縁を得られるように 導いてあげてください」 「妊娠○か月の人がいます。 おばあちゃんがうるさく、 家庭内が少しぎすぎすしています。 安心してお腹の赤ちゃんも育つように、 家庭内が穏やかに過ごせるよう よろしくお願い致します。 私も一年働きかけて、 今はこの程度になりました」 「来年の二月に、長男が 高校受験を控えています。 本人は、今年一年かなり頑張りました。 しかし根がまじめで 風邪を引きやすいので、 本番に力を出せるように よろしくお願い致します。」 かなり当てはまるところがありませんか。 そうです。歳神様は、その家にとって その年に必要なことの力をくれる神様。 とくに受験、結婚、出産などは、 家にとっても大事なことですね。 また何かの役員などを 引き受けている場合も、 新年はおそらく任期半ばでは ないでしょうか。 こんな感じで、 よい話題も困った問題も しっかり引き継いで、 新しい歳神様に託されるのです。 ちなみに一年間お世話になった 歳神様は、元旦の零時ちょうどに 出ていきます。 どうぞ、三十日までに松飾りをして 歳神様のお迎えに間に合わせて下さいね。 あなたの家に、福がきますように!

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