お正月の準備その4 歳神様は、どこにお迎えするのですか?
「一夜飾りが、なぜダメか」の理由、 なるほどと思いました。
しかし次なる疑問が、生まれました。
自分は、「お正月が終わった後、
(松飾りなどをお焚き上げする)
どんど焼きの時に、
煙と共に、歳神様が帰る」
と聞かされていました。
大晦日に歳神様の引き継ぎが
あるということは、
ひょっとして歳神様は、 一年間いるのでしょうか?
今日は、このご質問に答えて。
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「歳神様」というくらいですから、 本当は、その年一年、その家にいてくれます。
ところであなたは、
訪ねた先や職場などで、 あなたの「居場所がない」とき、
どう思いますか?
「居心地が悪い」「いたたまれない」 「早くその場から去りたい」 と思いませんか。
歳神様も同じです。
おまけに人の頭からも、 まったく消えてしまうのですから、
松が開けたら、どんど焼きの煙と共に いなくなってしまっても しかたない・・と思いませんか?
またもし一年間、
残ってくれたとしても、
大晦日の 新しい歳神様への引き継ぎの時に、 「この家は、一年間、 歳神としての場所もありませんでした。
辛かった・・」
と言われてしまうかもしれません。
ではどこにお迎えしたらいいかですが、
床の間のある家は、
床の間にお迎えします。
だからお正月の前に、普段の掛け軸から、 「鶴亀」や「初日の出」などの おめでたい絵柄に変えて、 新年らしい花を飾ります。
そして鏡餅も供えます。
しかし今は、 床の間のない家の方が多いと思います。
その場合、壁のところに掛け軸などを飾って、 その前を歳神様の場所にするなどですが、
壁一面に家具などがある場合には、 たとえば出窓の所などで工夫してみて下さい。
ただもしこれから家を新築されるときには、 小さくても床の間を作るといいですね。
ある宮大工さんが、こんなことを言いました。
「不思議ですが、床の間のある家は、 ご主人がどこかどっしりとしている」 ことが多いのですよ。
理に適わないかもしれません。
しかし目に見えないどっしりとした力、
鏡開きと合せて、
新年に、授かる機会があるのです。