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第二十八話 雛祭りのご質問に答えて

前話で「雛祭りは、赤い糸の縁の相手と 結ばれますようにとの願いを託すお祭りです」 と話したら、あるお年頃の方から 「雛祭りの時期だけではなく、 一年中雛人形を出していていいですか」 と聞かれました。 そんな短い期間だけでは、 良い人と出会えないかも知れないと 思ったようです。 「祭り」は、その時期をすぎたら 意味がありません。 後の祭り・・とも言いますね。 「雛祭り」も、やはり「お祭り」に 間に合うように少し前に出し、祝い、 そしてお祭りが終わったら、 速やかに仕舞ってさし上げましょう。 【いただいたご質問】 Q. 「何段もの雛人形で、出すのが少し面倒だし、 もう何年も出していないので、 今いきなり出したら、 家族に驚かれてしまうのですが・・」 A. ご家族が、特に反対しなければ 一度子供の頃に買って貰った雛人形を 出してみては如何でしょうか。 今がどうあれ、その時に祝い、 贈ってくれた人の思いというのがあると 思います。それに答えるためにも・・ 今までは知らなかったから 何年も出さなかったし、 特に感謝もしたことがない。 お人形の前で、 ひなあられを食べたりした程度の 思い出かもしれませんが、 一度は「ありがとう」といって、 贈ってくれた人とお人形にお礼を言うのも 良いのではないでしょうか。 Q. 「今、家にある雛人形は何段もの 大きなもので、姉と自分の分なのですが、 自分の部屋に飾れるささやかなお人形を 求めてもいいでしょうか」 A. 姉妹が何人かいる場合、 幾つもの雛人形を買ったりはしませんね。 ですが自分の分だけ、 ささやかに(こっそりと)飾り、 自分だけがいい出会いを願うよりも、 出来れば姉妹共に良い人と出会えますように・・ という方がよくはありませんか。 ただかつての雛人形は、 とても大きな物が多く、何段飾りを全部出すと 一部屋全部が占められてしまう ということもあるかもしれません。 部屋を片付けたり、 大事だし面倒くさいとなる かもしれませんが、お嫁に行く時には、 色々な物を片付けたり整理して嫁ぎます。 それをご縁のある前に、 一足早く片付ける・・ そう考えては如何でしょうか。 縁というのは、 不思議なもので「釣り合って」 あなたの前に出て来ます。 自分がもし自分の幸せしか 考えられなかったとしたら、 それに釣り合った相手は、 恐らく自分の事しか考えない人が 現れるでしょう。 そして結婚してから、 「何でもっと家族のことを 考えてくれないの!」ということになる かもしれません。 結婚したら、相手を変えてみせる! 等というのは、愚の骨頂。 それよりも、今の自分をもっと磨いて、 それに釣り合うステキな縁が得られるように の方がいいですね。

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