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第二十七話 雛祭りと赤い糸の縁

雛祭り時期に、 雛人形を飾っていらっしゃいますか。 娘さんが大きくなってくると、 わざわざ雛人形を出して飾るのが ちょっと面倒くさい、「もういいよね・・・」 と手を抜いてしまうこともありますね。 「あれ、気がついたら もう何年も雛人形を飾っていなかったわ」 ということはないでしょうか。 でも雛祭りは、 お年頃になってこそ、とても大事なのです。 人は、生まれながらに 「赤い糸」で結ばれた相手がいると言われます。 雛祭りは、 「娘がその赤い糸の縁の相手と 出会って結ばれますように」 という願いを込めたお祭りなのです。 そして、雛人形は、 将来の花嫁さんを想定した 大人のお人形がいいのです。 赤ちゃんに贈ってあげる雛人形は、 ついついかわいい子供の雛人形を 求めたくなりますが、 その意味には、 将来この赤ちゃんが(子供が) このお雛様のように美しい花嫁さんになって、 どうか幸せを掴めますように、 赤い糸の相手と出会って結ばれますように・・ という祈りが込められているのですから。 まだまだ赤ちゃんだけれど、 今はこんな小さな娘だけれど、 将来素晴らしい花嫁さんになって 幸せになって貰いたい、 そう願って雛祭りを祝ってあげましょう。 また、雛祭りはお嫁に行く時の 予行演習の意味も兼ねています。 アルコールの入っていない白酒を飲むのは、 結婚式の三三九度のまねごとです。 かわいいですね。

ところで、「祭り」の 本当の意味を知っていますか? 「祭り」とは「間釣り合わせ」という 意味があります。 運命の釣り合ったお相手と出会える為には、 その人との「間」の「釣り合わせ」が必要 なのです。 昨年、この話をしましたら、 二十歳過ぎの娘さんを持った お母さんとお祖母さんが 「もう、何年も出していなかったからね」と、 本当に心を込めて何段もある雛人形を 飾りました。 三月三日の当日にも、 「どうか娘が、赤い糸の縁を持った人と 出会えますように」 と心からお願いされたそうです。 この娘さんは、 とても活発でかわいい人なのですが、 今まで不思議なくらい、おつきあいをする 「彼」は出来なかったそうです。 ところが、 それから本当に三ヶ月も経たないうちに、 とてもステキな青年と出会い、 すぐにお付き合いに繋がりました。 今でもとてもオープンに 互いの家族からも受け入れてもらえ、 一緒にいても無理に飾ったりする必要なく、 とても自然体で過ごせるのだとか。 貴女も「運命の人」と出会えるために、 ぜひ、真心を込めてお雛様を飾って、 お祝いをされたらいかがでしょうか?

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